気仙の飲食店の店内。貼り紙に「気仙の飲食・宿泊業 2026年の現在地」と、店は30軒増えて働く人は41人減ったことが書かれている。

これは第2弾のPDF「気仙・三陸の飲食・宿泊業 2026年版」の詳しい版です。出典はすべてリンクにしてあります。登録もメールアドレスも要りません。PDFで読みたい方は業種レポートの一覧からどうぞ。

確認時点:2026年8月 数値ごとの基準日と出典は、本文の数字の近くに併記しています。

先に押さえる

この業種の判断材料3つ

  • 店は30軒増加 気仙の飲食店は2016年から2021年に30軒増えました。
  • 働く人は41人減 同じ5年間で、飲食店の従業者は41人減りました。
  • 観光の戻り方に差 市町や日帰り・宿泊を分けて見る必要があります。

出典と条件は、続く本文に併記しています。

気仙・三陸の飲食・宿泊業 2026年版

気仙・業種別市場レポート 第2号(飲食・宿泊)・詳報

2026年8月/石田祐太(三陸ハピネス・陸前高田市)

← 業種レポートの一覧へもどる

このレポートを一枚で(数字は本文と同じ・出典は下の本文にあります)
店は30軒増加気仙の飲食店(2016→2021)
働く人は41人減同じ5年での従業者
48.5%増陸前高田市の観光入込(2019→2024)
結論店は増えたのに人は減った=人を前提にしない回し方と、戻り方の差を踏まえた売り先選びが要る。打ち手は本文で

はじめに:このレポートが無料である理由を、先に書きます

実は、無料の相談窓口はほかにもあります。

岩手県側の陸前高田・大船渡・住田には、岩手県よろず支援拠点と、商工会・商工会議所の専門家派遣があります。岩手県よろず支援拠点専門家派遣

気仙沼には、宮城県よろず支援拠点、気仙沼ビズ、気仙沼商工会議所があります。全国のよろず支援拠点一覧気仙沼ビズ気仙沼商工会議所

このレポートで足りなければ、そちらも使ってください。

それでも私がこのレポートを置くのは、実績がないからです。開業したばかりで見せられる実績がない。だから実績の代わりに、一次資料で確認した数字と、外れる可能性まで正直に書いたものを置いています。

調べるのにAIを何体も同時に動かすので、私の原価は普通のやり方と違うというだけの話です。

登録もダウンロードも要りません。売り込みの電話もしません。

1. まず、みなさんの判断は正しかった

みなさんの判断は正しかった。

観光客を受け入れるために昼と夜を開け、予約サイトにも部屋を出し、値段を急に上げず、料理と客室を守ってきた。その判断には、数字の裏づけがあります。

陸前高田市の観光入込客数は、2019年の871,281人回から2024年の1,294,223人回へ48.5%増えました。岩手県側3市町の合計も、1,728,868人回から1,964,012人回へ13.6%増えています。増減率は筆者計算です。
出典:岩手県「2024年観光統計概要」2019年値掲載資料

宮城県の気仙沼圏域では、2024年の宿泊観光客数が42万人泊で、2019年と同じ水準まで戻りました。
出典:宮城県「2024年観光統計概要(速報)」

客を受け入れる場所を残してきたから、この需要を受け止められました。「店と宿を守る」という判断が間違っていたわけではありません。

ただし、「観光客が戻った」と一括りにはできません。

大船渡市の2024年入込客数は2019年比20.0%減、住田町は38.5%減です。気仙沼圏域の観光客入込数も、2019年の371万人から2024年は314万人で、84.6%にとどまります。しかも気仙沼圏域の値には南三陸町が含まれます。
出典:岩手県「2024年観光統計概要」宮城県「2024年観光統計概要(速報)」

図1 同じ気仙でも、入り込みの戻り方は割れた(人回)
  • 高田 2019年871,281
  • 高田 2024年1,294,223
  • 大船渡 2024年616,037
  • 住田 2024年53,752

岩手県「2024年観光統計概要」。単位は人回。陸前高田は2019年871,281人回→2024年1,294,223人回(48.5%増)。大船渡の2024年は616,037人回で2019年比20.0%減、住田は53,752人回で38.5%減。大船渡と住田の2019年実数は原稿に無いので図に出していません。気仙沼圏域は万人単位の速報で南三陸町を含み、別の統計なのでこの図に入れていません。出典は本文第1章。

**観光客が増えたかではなく、日帰りなのか、泊まりなのか、どの店と宿にいくら残ったのか。ここまで分けなければ経営の数字にはなりません。**

この15年で、店と宿は何軒減ったのか

図2 この15年で、店と宿は何軒減ったのか(軒)
  • 飲食 2009年700
  • 飲食 2021年480
  • 宿泊 2009年165
  • 宿泊 2021年102

気仙4市町の民営事業所。e-Stat 経済センサス(2009年と2021年)。飲食は700軒→480軒(▲220軒)、宿泊は165軒→102軒(▲63軒)。4本とも軒なので、棒の長さは飲食と宿泊のあいだでも比べられます。店舗数(軒)と従業者数(人)は単位が違うので、従業者はこの図に入れていません。同じ棒では比べられません。出典は本文第1章。

気仙圏4市町(陸前高田・大船渡・住田・気仙沼)の民営事業所です。定義は4時点とも揃えてあります。
2009年2014年2016年2021年2009→2021
飲食店の数700430450480▲220軒(▲31.4%)
飲食店の従業者2,763人1,825人1,910人1,869人▲894人(▲32.4%)
宿泊業の数165106120102▲63軒(▲38.2%)
宿泊業の従業者1,275人932人1,030人860人▲415人(▲32.5%)

出典: e-Stat 経済センサス(2009年・2014年・2016年・2021年)。増減率は※筆者計算。

ここに、このレポートで一番大事な一行があります。

2016年から2021年にかけて、飲食店の数は30軒増えました。それなのに、働く人は41人減っています。

1店あたりの人数は 2016年の4.24人(1,910人÷450店)から、2021年の3.89人(1,869人÷480店) へ小さくなりました(※筆者計算)。

店が戻ったのではありません。大きい店が抜けて、小さい店に置き換わりました。 だから「人を雇って規模を戻す」ではなく、「今いる人数で崩れない形にする」が先になります。

2. ただし、その前提が2024年に変わりました

変わった日を一つ挙げるなら、2024年6月30日です。

直近5年、店は30軒増えたが、働く人は41人減った 気仙4市町の飲食店。店舗数の線と、そこで働く人の指数の線が2016年以降で開いていく。 直近5年、店は30軒増えたが、働く人は41人減った 店舗数(軒) 働く人(指数) 店は増え、人は減る 2009 2014 2016 2021 2024 多い 少ない

出典:e-Stat 経済センサス(気仙4市町・飲食店。働く人は2009年を100とした指数)

全国向けのコロナ借換保証は、2023年1月10日に始まり、2024年6月30日に申込みを終了しました。
出典:中小企業庁「コロナ借換保証」

ゼロゼロ融資の返済が「これから一斉に始まる」という説明は正確ではありません。

日本政策金融公庫のコロナ融資は、返済開始のピークが2021年6月と2022年6月に到来済みです。民間ゼロゼロ融資も2023年7月から2024年4月に集中し、最後のピークは2024年4月でした。
出典:中小企業庁・2023年資料中小企業庁・2024年資料

2024年4月30日時点では、民間ゼロゼロ融資の47.8%が元本返済中、6.1%が据置中、4.1%が条件変更中でした。これは2024年4月30日時点の値であり、2026年の残高ではありません。
出典:中小企業庁「民間ゼロゼロ融資の実績」

つまり現在は、「返済が始まる日に備える段階」ではありません。

返済が続く中で、食材、人件費、光熱費が上がっても、手元に現金を残せる営業へ組み替える段階です。

全国の飲食店倒産は、2023年の768件から2024年は894件へ16.4%増えました。ただし、これは負債1,000万円以上の法的整理で、気仙圏の倒産率でも、個人店の自主廃業を含む数字でもありません。
出典:帝国データバンク「飲食店の倒産動向調査」

3. 何が起きたのか(犯人は1匹です)

犯人は、客が来ないことだけではありません。

「売上」と「手元に残る現金」が、同じ方向へ動かなくなったことです。

客数が増えても、日帰りなら宿泊売上にはなりません。宿泊者が増えても、予約サイトの販促費、決済費、食事原価、清掃時間まで増えれば、手残りは増えません。

店を長く開けても、弱い時間帯を少人数で回せば、売上より先に人が疲れます。募集を出しても来ない地域では、「人を増やす」を第1手にはできません。

図3 犯人は集客ではない。売上と手残りが、同じ方向へ動かなくなった
  • 客数が増える日帰りなら、宿泊売上にはならない
  • 宿泊者が増える予約サイトの販促費・決済費・食事原価・清掃時間も一緒に増える
  • 店を長く開ける弱い時間帯を少人数で回すと、売上より先に人が疲れる
  • 募集を出す来ない地域では、「人を増やす」を第1手にできない

左は増やせるもの、右はそれでも手残りが増えない理由です(本文第3章)。数字の裏づけ:最低賃金は岩手県が2025年12月1日発効の1,031円/時、宮城県が2025年10月4日発効の1,038円/時で、気仙沼市と岩手県側3市町では計算を分けます(2026年度額は未確認)。全国の魚介類消費者物価指数は2026年6月に138.3、前年同月比6.9%上昇しました(全国の小売物価であり、気仙圏の業務用仕入価格ではありません)。

現在確認できる最低賃金は、岩手県が2025年12月1日発効の1,031円/時、宮城県が2025年10月4日発効の1,038円/時です。気仙沼市と岩手県側3市町では、同じ気仙圏でも計算を分けなければなりません。2026年度額は未確認です。 出典:[岩手労働局](https://jsite.mhlw.go.jp/iwate-roudoukyoku/content/contents/20251020iwateroudoukyoku_houdou_koyoukintou.pdf)、[宮城労働局](https://jsite.mhlw.go.jp/miyagi-roudoukyoku/content/contents/002369949.pdf)

全国の魚介類消費者物価指数は、2026年6月に138.3となり、前年同月比6.9%上昇しました。これは全国の小売物価で、気仙圏の業務用仕入価格ではありません。それでも、「去年と同じ原価表で値段を決める」ことが危険な根拠にはなります。
出典:総務省統計局「消費者物価指数」

問題は集客不足だけではありません。

客数、売上、粗利、返済後の現金を一つの数字として見てきたことが、もう通用しなくなりました。

4. これからの話を、三つのハンドルに分けます

時間の長さではなく、誰が回せるハンドルかで分けます。

全部を一度に動かす必要はありません。まず4-Aだけを読み、自社で回せない話は4-B、地域全体の確認が要る話は4-Cへ分けてください。

これからの話を、三つのハンドルに分ける 誰が回せるハンドルかで3段に分けた帯。上から、あなた一人で/会社として/一社では回らない。始点が右へずれる。 これからの話を、三つのハンドルに分ける いま 1年 3年 5〜10年 〜1年 あなた一人で決められる 10月からの電気・燃料の単価を確かめる 窓口=小売電気事業者の法人窓口/締切=9月30日 1〜3年 会社として決める いまの取引先へ一案だけ出す やる/やらないの条件を先に決める 5〜10年 一社では回らない 次の寄り合いで、この一問を出す(帯の色が濃い段は、自分の会社だけでは動かせない話)
図4 いま起きている変化と、明日からの打ち手
  • 客数が増えても、日帰りなら宿泊売上にはならない時間帯と予約経路ごとの「手残り」を出す(4-A)
  • 売上と手元の現金が、同じ方向へ動かなくなった2026年10月の支払いを、今の条件で見積もらない(4-A)
  • 大きい店が抜けて小さい店に置き換わり、働く人は減った採用より先に、弱い営業を一つ減らす(4-B)
  • 観光の戻り方は市町で割れ、一社の送迎だけでは旅程にならない次の寄り合いで、定休日の重なりを一問出す(4-C)

打ち手は本文第4章から。順番は取り組みやすさの順で、効果の大きさの順ではありません。左は第1〜3章で確認した変化、右は4-A/4-B/4-Cです。「誰が回せるか」の3段分けとは別の切り口です。

### 4-A. あなた一人で、今すぐ回せるハンドル(〜1年)

1. 時間帯と予約経路ごとの「手残り」を出す

新しい集客を始める前に、直近の営業記録を次の単位へ分けます。

  • 昼営業
  • 夜営業
  • 宿泊夕食
  • 朝食
  • 電話予約
  • 予約サイト経由

それぞれの売上から、食材、追加人件費、決済費、予約サイトの販促負担、清掃、光熱費を引きます。

見るのは売上ではありません。店主が現場に入った時間まで含めて、何が手元に残ったかです。

予約サイトは、表示された手数料率だけで判断せず、クーポン、ポイント、広告、決済後の実際の入金額を予約管理画面と通帳で突き合わせます。

【誰が】あなた一人で決められます。
【最初の一手】窓口の名前は、陸前高田商工会、大船渡商工会議所、住田町商工会、気仙沼商工会議所のうち自社所在地の団体です。自分で置く締切は2026年8月31日。最初に電話する先はその団体の経営相談窓口で、「時間帯別と予約経路別の手残りを並べたい」と伝えてください。

2. 2026年10月の支払いを、今の条件で見積もらない

電気・ガスの値引き支援は、決定済みのものでは2026年9月使用分までです。低圧電気の値引きは、7月3.5円/kWh、8月4.5円/kWh、9月3.5円/kWhです。追加決定がなければ、10月使用分は支援なしで計画します。
出典:資源エネルギー庁経済産業省

インボイス制度では、免税事業者等からの仕入れに対する仕入税額控除が、2026年9月30日までの80%から、10月1日以降は70%へ変わります。
出典:財務省「仕入税額控除の経過措置」

現在確認できる最低賃金は、岩手県が1,031円/時、宮城県が1,038円/時です。2026年度の改定額と発効日は未確認です。
出典:岩手労働局宮城労働局

気仙沼市の宿泊施設には、2026年1月13日から宮城県宿泊税がかかっています。宿泊者1人1泊300円で、素泊まり・税抜き6,000円未満は非課税です。
出典:宮城県「宿泊税」

【誰が】あなた一人で決められます。
【最初の一手】窓口の名前は、陸前高田商工会、大船渡商工会議所、住田町商工会、気仙沼商工会議所のうち自社所在地の団体です。自分で置く締切は2026年9月15日。最初に電話する先はその団体の経営相談窓口で、10月使用分の光熱費、最低賃金、仕入税額控除、宿泊税のうち自社に関係する項目を並べるところから始めます。

3. 来月は、外国人材を「採るか」ではなく「どの区分か」だけ確かめる

育成就労計画の認定事前申請は2026年9月1日に始まり、受入れは2027年4月1日に始まります。外食業と宿泊業は別区分です。飲食店を併設する宿は、厨房などで担当してもらう仕事を宿泊業へまとめられるとは限りません。
出典:出入国在留管理庁「施行日前申請」分野別運用方針・要領

外食業の国外からの特定技能新規申請は、2026年4月13日から原則停止されています。すぐ国外から採れる前提は置けません。
出典:出入国在留管理庁「特定技能制度」

【誰が】制度を使うと決めるところまでは会社判断ですが、自社の仕事を外食業と宿泊業に分けて書き出すことは、あなた一人で決められます。
【最初の一手】窓口の名前は、陸前高田商工会、大船渡商工会議所、住田町商工会、気仙沼商工会議所のうち自社所在地の団体です。自分で置く締切は2026年8月31日。最初に電話する先はその団体の経営相談窓口で、「採用の申込みではなく、仕事の区分と既存の受入れ窓口だけ確かめたい」と伝えてください。

4-B. 会社として決めるハンドル(1〜3年)

ここからは、実在企業ではなく、気仙圏の1社を想定して書きます。

合成モデル:従業者9人/食事処を併設する小規模宿/昼食・夕食・宿泊を同じ厨房で回す/予約は電話と予約サイト/経営者と家族が現場に入る/年商・客室数・借入残高は不明

従業者9人は、2014年の4市町の宿泊業936人÷108事業所=8.67人を丸めた合成値です(この2014年の数字だけは全事業所ベースで、上の表の民営ベース106事業所・932人とは母数が違います)。現在の特定企業を表す人数ではありません。飲食店だけなら、同じ2014年の1,825人÷430事業所=4.24人で読み替えてください(上の§1で使った4.24人は2016年の値で、たまたま同じ数字になります)。
出典:e-Stat「2014年経済センサス基礎調査」

1. 採用より先に、弱い営業を一つ減らす

候補は、注文の少ない時間帯、出数が少なく仕込みの重い料理、宿泊夕食と共通化できない食材、今いる人数では崩れる満席予約です。

夜を閉めること自体が失敗なのではありません。赤字と疲労を積み上げ、昼営業や宿泊まで壊す方が危険です。

分岐:もしその営業を続けることで手残りが減り、店主の時間だけ増えるなら短縮する。そうでなければ残す。

2. 日帰り客と宿泊客に、同じ商品を見せない

日帰り客には、滞在時間内で食べ切れる料理や持ち帰れる商品を見せます。

宿泊客には、夕食、朝食、風呂、送迎、地域での過ごし方を、一つの宿泊理由として見せます。

観光庁の事例集に掲載されたグリーンホテルYes近江八幡は、全館改装ではなく、既存の風呂、朝食、送迎の見せ方と対象客を変えました。2017年10月と2018年10月の比較で、客室単価は8,263円から8,736円、売上は998万円から1,177万円になりました。同じ結果が出る保証はありません。
出典:観光庁「宿泊業の生産性向上事例集2」

分岐:もし日帰り客と宿泊客が同じ説明を見て迷っているなら分ける。そうでなければ、表示を増やさず今の形を残す。

3. 客単価ではなく、1人当たりの総消費を組み直す

宿泊料金だけを上げるのではなく、料理、飲み物、土産、朝食を含め、選ぶ理由が分かる組み合わせを作ります。

観光庁の事例集に掲載されたあぶらや燈千では、2017年12月と2018年12月の比較で、季節特別プランの売上が128万円から344万円、利用者が66人から175人になりました。一方、1人当たり総消費単価の上昇は4.1%でした。同じ結果が出る保証はありません。
出典:観光庁「宿泊業の生産性向上事例集2」

分岐:もし組み合わせを変えることで利用者数と手残りを一緒に増やせるなら小さく試す。そうでなければ、値上げだけを先にしない。

4. やらない選択を残す

通販、冷凍設備、自動精算機、新しい客室は、どれも新しい仕事を伴います。

通販なら、注文、梱包、発送、破損、未着、問い合わせへの対応が増えます。ケンズカフェ東京は、通販の受注・発送負担などが増え、2015年に通販から撤退しました。期間を確認できない売上比率は使いません。
出典:中小企業基盤整備機構 J-Net21

分岐:もし今いる人数で追加作業を処理でき、送料・梱包後も手元に残るなら小さく試す。そうでなければ、通販と大型投資はやらない。

4-C. 一社では回らないハンドル(5〜10年)

1. 地域内の二次交通と旅程

一つの宿が送迎できても、駅やバス停から食堂、観光地、別の宿までをつないだ旅程全体は作れません。

既存団体は、陸前高田市観光物産協会、大船渡市観光物産協会、気仙沼観光推進機構です。団体名は今回の指定資料によるもので、公開URLは未確認です。出典なし。

2. 圏域の休業日と案内の重なり

圏内の宿と食堂の定休日が同じ曜日に重なっているか、移動手段がない時間帯に営業情報だけが出ていないかは、一つの店の予約台帳からは分かりません。

既存団体は、陸前高田商工会、大船渡商工会議所、住田町商工会、気仙沼商工会議所、気仙沼市商店街連合会です。団体名は今回の指定資料によるもので、公開URLは未確認です。出典なし。

3. 人材の受入れ体制

一社だけで、仕事の区分、生活上の説明、相談先、地域での移動までを用意すると、採用担当者へ仕事が集中します。

既存団体として、協同組合大船渡水産加工、東北産業振興協同組合などがあります。ただし、飲食・宿泊業を現在どこまで扱えるかは不明です。新しい組織を作る前に、既存団体の対象範囲を確かめる必要があります。団体名は今回の指定資料によるもので、公開URLは未確認です。出典なし。

各団体の利用率・収支は公開資料からは分かりません。

投資ゼロで、90日以内にできる小さな実験

有料のシステムや新しい組織は作りません。

公開されている営業時間、定休日、最寄りの交通、送迎の有無を一つの表へ並べます。空欄だけを既存団体から各店へ確認してもらい、「営業している店がない時間帯」と「移動できない区間」が実際にあるかを確かめます。

結果が出なければ、その表を捨てて終わりです。結果が出た場合だけ、既存団体の次の寄り合いへ持っていきます。

私は業界を動かせません。できるのは、圏内の全員が同じ数字を見ている状態を作ることまでです。

【次の寄り合いで、この一問】

1社では解けない事実
一つの店だけでは、圏内の宿と食堂の定休日、営業時間、そこまでの移動手段を一覧にできません。

裏づけ数字

そのまま声に出せる一問
「圏内の宿と食堂の定休日が同じ曜日に重なっていないか、既存の観光物産協会か商工団体で一覧にしたことがありますか」

この問いに答えるための調べ物は、私が無料でやります。

5. このレポートが間違っている可能性について

正直に書きます。

  • 現場の一次の声を持っていません。 Xでは気仙圏の店主による借入、予約サイト負担、後継者、原価の具体的な告白をほとんど確認できませんでした。このレポートは店内の予約台帳、通帳、請求書を見て書いたものではありません。
  • 観光統計の粒がそろっていません。 岩手県側は市町別の延べ人回ですが、宮城県の気仙沼圏域は南三陸町を含み、万人単位の速報値です。気仙沼市単独の宿泊回復とは断定できません。
  • 日帰り客が増えたという地元の声はありますが、気仙沼市単独で日帰りと宿泊を分けた同期間の一次統計は未確認です。 このレポートは「日帰り化が確定した」とは書いていません。
  • 合成モデルの従業者数は2014年の統計から作っています。 現在の店と宿の人数、年商、客室数、借入残高を表す数字ではありません。
  • 成功事例は気仙圏の事例ではありません。 公的事例集が施策と結果を一続きに掲載したもので、対照実験ではありません。同じことをすれば同じ結果になるとは言えません。
  • 2026年度の最低賃金と、2026年10月以降の電気・ガス支援は未確認です。 新しい決定が出れば、このレポートの前提も変わります。

だから、最初の打ち手を「設備を買う」「人を増やす」にはしていません。外れても大きな傷になりにくい順にしました。

半年後、この見立てが外れていたら、外れたと書きます。

6. 出典

本文の数字は、次の一次資料または公的機関が掲載した事例資料で確認しました。

ほかの業種と、共通する土台

8業種に共通する人口・物価・最低賃金・支払い・ウェブの窓口は、気仙で店を続けるということに1本でまとめてあります。

いずれも無料で、登録もメールアドレスも要りません。一覧は業種レポートのページにあります。

← 業種レポートの一覧へもどる

読み終えたあとに

お店について相談

気仙の飲食店は5年で30軒増え、そこで働く人は41人減りました。自分の店がどちらの動きに乗っているのかを、この記事の数字と並べて確かめたい方はこちらから。

LINEで相談する

押すとLINEが開き、どのレポートから来たかが入った下書きが出ます。送っただけで費用はかかりません。 料金は、何をどこまでやるかを聞いてから決める要相談です。

まずは申込内容を送るところから

困りごとを、石田祐太へ届けてください。

送信しただけでは、料金の支払いや正式な契約にはなりません。内容を本人が確認してご連絡します。

料金は要相談 内容をうかがってからお見積り

申込窓口へ進む
LINEで相談する 相談は無料です