農産加工の道具の図版です。漬物用のかめと、丸い重し石を一点だけ描いています。
農産加工の道具の図版です。この事業者を撮った写真ではありません。
気仙百社図鑑住田町・農産加工

🔴有限会社及川農園

住田町と大船渡で梅と紫蘇を育て、昔ながらの梅干しを届ける農園

一言でいうと

有限会社及川農園は、梅と紫蘇を育て、梅干しに仕立てて届ける農園です。栽培地は住田町と大船渡にあり、仕事の拠点は住田町世田米にあります。梅を育てる畑から食卓に届く一粒までを、自分たちの仕事としてつないでいます。

歩みと土地

及川農園が梅の栽培と梅干しづくりを始めたのは、昭和24年です。生梅の出荷と梅干しの生産販売を続け、平成4年には首都圏の百貨店の物産展へ参加しました。平成7年9月28日に有限会社を設立し、同じ年にギフト商品の販売も始めました。

仕事の拠点は、岩手県気仙郡住田町世田米字本町36番地です。梅林は5.1ヘクタール、紫蘇畑は1.3ヘクタールあります。住田町の山あいにある斜面でも梅を育てています。梅林の草は年4回、手で刈ります。梅干しづくりで残った紫蘇の茎は、梅の木の根元へ敷き、堆肥にします。

梅の花が咲くのは、おおむね4月上旬から中旬です。実は6月下旬から7月中旬に熟し、一つずつ手でもぎます。その日のうちに洗って大きさを分け、天然の粗塩で7日間漬けます。続く天日干しは5日から7日ほどです。途中で一粒ずつ裏返し、表と裏を日に当てます。

朝に摘んだ紫蘇は、葉を一枚ずつ採って洗い、よく揉んで灰汁を抜きます。干した梅と紫蘇の葉を樽の中に何層も重ね、梅酢を注ぎます。そこから約2か月。紫蘇の赤みが種の近くまで届いた梅を選り分け、容器へ詰めて送り出します。この製法は、代表取締役の及川詔夫さんが、母の梅干しづくりから受け継いだものです。

つくっているもの・してくれること

中心となる品は、塩分14%の梅干しです。梅を調味液に漬けるのではなく、粗塩、天日、紫蘇、梅酢を使う工程で仕上げます。「越の梅」は大粒、中粒、小粒があり、それぞれ1キログラム入りです。小梅の「織姫」は2Lと3Lがあり、こちらも1キログラム入りです。

梅干しのほかに、紫蘇300グラム、梅みぞれ400グラム、梅酢300ミリリットル、ギフトセットを扱っています。梅みぞれは、梅干しから種を取り、細かくした品です。梅酢は、梅と塩から生まれ、紫蘇を揉む工程にも使われる液です。毎日のご飯やおにぎりのほか、梅みぞれは料理に添え、梅酢は漬け物や味付けに使えます。

平成27年からは全日空の国際線ファーストクラス機内食へ梅干しを提供した実績があります。髙島屋、大丸松坂屋、京王の各百貨店との取引も記録されています。令和3年10月にはインターネットで注文できる店を開きました。

気仙のなかのこの仕事

住田町は、町域のおよそ9割を森林が占める山あいの町です。町の中央には気仙川が流れ、その本流と支流に沿う土地で農業が営まれています。町の農業は、米、園芸、畜産などを組み合わせる形を特徴としています。

平らな耕地が限られるなか、及川農園は水はけのよい斜面を梅林に使っています。紫蘇は、小石が混じる水はけのよい畑で育てます。春の開花、初夏の収穫、盛夏の天日干し、紫蘇と梅酢による漬け込みという季節の順序が、住田町での一年の仕事になっています。山の畑で育った実を保存できる梅干しへ仕立て、世田米から各地へ届ける農産加工です。

たずねる・注文する

所在地は、岩手県気仙郡住田町世田米字本町36番地です。営業時間は午前9時から午後4時までで、土曜、日曜、祝日、お盆期間、年末年始は休みです。電話は0192-46-3021です。

商品はインターネットの買い物かごから注文できます。配送はクロネコヤマトで、代金引換とクレジット決済に対応しています。電話での注文と問い合わせは午前9時から午後5時まで受け付けています。訪問について尋ねるときも、同じ番号へ連絡できます。

出典と確かめた日

確認日:2026/8/7。次の公開ページを確認して書きました。

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